意識ってどうやって出来ているのか、科学的に徹底追及する授業が面白かった。

こんばんは、ろばみみです。
そろそろ放送大学の中間テストが近いので、がんばって勉強しますよー!

 

今日は「知覚・認知の心理学」をおさらいしました。

 

 この授業は人の意識がどうやって作られるかを探求するというもの。

 簡単に言うと、意識は「現実」を目、耳、鼻、などのセンサーでとらえて、処理して、脳内で再生したものなのですが・・・

 

 脳って原始人の頃にサバンナでライオンから逃げ、インパラをゲットする為に、早く早く!反応したい!そのためむっちゃくちゃショートカットして、アレンジしまくっているので、実際の「現実」と「意識」として再生された現実はずいぶん違うらしいのです。例えば・・・

 

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どんな時も「赤いリンゴ」とわかるのは


 例えば、赤いりんごは日中でも夕方でも「赤いりんご」と見えますよね。でも「現実」を機械で測定すると、赤じゃなく緑だったりします。いつでもどこでも「赤いりんご」と分かるのは、脳が補正をかけているから、なんだそうです。

 

とぎれとぎれの映像、音声を自動補完!


 物体の一部を隠したり、音声の一部が聞こえなくても分かるのは、脳がかけた情報を補完しているから、だそうです。これば原始時代にライオンの一部をみたらライオンだ!と分かるように発達した機能だそう。


 例えば「パン*を見に行こう」「パン*に行こう」と一部を隠して聞かせる実験があります。そうすると10中八、九「パンダ」「パン屋」と答えるのだそうです。

 しかも意識の中では「パ」と聞いた瞬間に「パンダ」「パン屋」と補完されて、タイムマシンか何かで時間を逆行したように、記憶の補正も行われているって驚きです。

 

見間違いも文化で変わる


 ミュラーリヤー錯視という、矢羽の向きで同じ長さが違うように見えるという錯視があります。上のほうが短く、下のほうが長く見えませんか?

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 けどこれ、四角い住居で暮らしている人はよく間違えるのですが、ドラゴンボールみたいな丸い住居で暮らす人はこの錯視が起きないそうです。

 

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ヒントで思い出が上書きされる


 子供の頃のぼんやりした思い出を、ヒントをあたえて思い出すようにうながすと、自動的に思い出を創作し「現実」を上書きしてしまう事があるそうです。

 てことは、昔話に花を咲かせるってどういう効果?武勇伝がどんどんマシマシになってくのはこの効果なのかな???

 

「現実」と「認識」がこんなに違うなんてびっくり。


 なんでこうなったかというと、「現実」は情報量が多すぎて、サバンナではスパッと判断しないと食べられちゃう・逃げられちゃうから。脳はなるべくショートカットして、早く早く動くように進化したから、らしいのです。

 

 それにしても、私とあなたの見ているものは一緒、りんごはりんご、赤は赤、という前提で暮らしていたのに、実はずいぶん違うというのに、びっくりしまくりでした。

 

「現実をよく見て!」

 

 これがまぼろしのセリフに聞こえてしょうがありません。世界が180度ひっくり返って見えるレベルの衝撃でした。

 

(ここから個人的な感想です)

 

 ところで、どこをどうショートカットして補完するかは、文化や環境に左右されるということは・・・

 

発達障害は原因でなく結果、後天的な要素が大きいのでは?

 たとえば、私は、聞き間違いがむちゃくちゃ多くて、聴覚情報処理障害(APD)と言われるレベル、授業やセミナーの受講が困難なレベルです。

 

 先の「パン*を見に行こう」「パン*に行こう」の実験を見て、この補完がスムーズにできれば、だいぶ楽になるのでは?と思いました。

 

 ところが、今はほとんど自宅での作業がメインで人と会話する機会が激減しています。脳は使わない回路はどんどん消し込んでいきますので、困難がますます困難になっているのでは・・・と思うのです。

 

 先天的な要素(センサーの性能)と環境、文化、経験が、後天的な要素(認識を作る回路)をデザインするならば、発達障害は結果・という感じがするのですが、どうでしょう。

 

 大人の療育のヒントになりそうだなと思いました。 

 

 私は、よくトンチンカンなやりとりをして、ボケツッコミを受けがちなのですが、そういうのも「認識」を作る回路が普通の人と違う事から起きているのかも。だとすると普通じゃない「暮らし」をしている限り、どんどんこの回路は強化されて行きそうです。

 

 けど、まあ、それも悪くないかな?