本当の事がいえなかった10年前の事。
私が発達障害だと言われたのは、およそ10年ほど前のことです。
その頃片付けられない女と言う本が流行って、気になって立ち読みしたら、これは私のことだと止まらなくなり、立ち読みしきってしまいました。
- 作者: サリソルデン,Sari Solden,ニキリンコ
- 出版社/メーカー: WAVE出版
- 発売日: 2000/05/01
- メディア: 単行本
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ADHDの女の人の苦労、才能を生かして生きて行く方法、薬やカウンセリングと、この本の通りやったら楽になれると、解放されたーと幸せな気分になりました。
だけども次の日。その本を買ってその頃付き合っていた彼氏に見せたら・・・
お前は障害者だったのかーとぶち切れて黙ってしまいました。しばらくして、結婚はしたいが子供は作らない。障害者の子供が生まれたらかわいそうだと言われました。めちゃくちゃ悲しかった。
こんな私と結婚してくれるなら、わがまま言えないという気持ちと、一生障害者として蔑まれて生きるのかという絶望感と、ごちゃまぜの気持ち。
次に親にこの本を見せました。かわいそうな子に産んでしまった、、、と、さめざめ泣いていました。
私はこの本を読んで、ほっとした。ようやく何とかできると安心したのですが、周りの人にとってはそうじゃなかった。これは隠さなきゃいけない事だった。本当の事を言えなくなりました。
しかもその頃は、メンタルケア、精神科、心療内科という言葉にかなりの抵抗感がありました。実際に病院に行くまで、2、3年のタイムラグがあったと思います。
仕事が忙しい、部屋がぐちゃぐちゃ。どっちが家事をやるかどうかで毎日毎日喧嘩して。
2チャンネルに愚痴を吐いて、インターネットで病院を探しては、10年位前の事ですから、精神科に行くと薬漬けにされ廃人になるとか恐ろしい噂話が跋扈していて。怖い怖いと躊躇いながら、ようやくここなら無茶は無いのでは・・・と思えるところを見つけ、恐る恐る行ってみる事にしました。
まず明るい雰囲気なのに安心しました。待合室では、おとなしく待っている人の中に、言動がおかしな感じの人もいて、やっぱ怖いなーと思いました。問診票が長くて、死にたい気持ちになりますか、とか、トイレで失敗することがある、とか、これまでの生活ではまず聞かれなかったようなことを根掘り葉掘り聞かれ微妙な気持ちになりました。
診察では、なぜ受診しようと思ったのかと聞かれ、本を読んで家族や友達や彼氏に聞いたら間違いなくこの本の通りADHDなのではないかと、だとしたら、薬やカウンセリングで楽になれるんじゃないかと期待していると伝えました。
子供の頃のエピソード、今の生活からADHDと診断できる。ただし、薬やカウンセリングはできるけれどこの本の通りになるかどうかはわからない。それでもやって見ますか、という事でしたが、今よりよくなるなら、なんだっていいやと考え、通院する事にしました。
病院ではリタリンという薬を処方されました。さっそく一錠飲んでみたら、ウソみたいに片付けがスイスイすすんで驚きました。普通の人はこんなに楽に片付けをしているのかと驚きました。忘れ物をしないのが当たり前な事に驚きました。
とても調子がよくなったのですが、ADHDへの処方が禁止になり、しばらく禁断症状に苦しむ結果になりました。。。
同時にカウンセリングも受けていたのですが、なぜかこの頃は、生活の問題については相談できたのですが、親や彼氏との問題については、話す事にブロックがかかっていて、本当は話したいと思っているのに、話せないという状態が続いていました。また、時間通りに行かなくてはならないのですが、これがなぜか難しく、予約のお金ばかりかかって行けない事が続き、勿体無いのでやめてしまいました。
そこから暫くの間、病院には行かず、自分なりの工夫でなんとかしのいでいました。