息子の高校に行ってきた増田でフラッシュバックしている

元のエントリが消されているので、うろ覚えなのだけど

増田の息子さんが問題だと担任から電話があって、確かに息子は問題児なのだけど、担任が机を廊下に出したり、部活に参加させなかったりして、やりすぎなんじゃないか、状況は悪化するんじゃないかと悩んでいる・・・という内容だった。

 

読んでて、フラッシュバックがきた。苦しい思い出ばかり芋づる式に蘇ってくる。

 

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うるさいと椅子に縛られたこと。忘れ物をするたび叱られたこと。どんくさくって体育の授業がきらいになったこと。鬼ごっこでいつまでも鬼役から抜けられなかった事。授業がぜんぜん分からないのに、本を読むのは大好きだった事。

 

もっと小さい頃は毎日楽しかったように思う。それが小学校からどうにもこうにも辛い毎日の連続だった。

 

とにかく忘れ物をしてしまう。どんなに準備をしても、学校につくと一つ二つ何かしら忘れている。そうすると大変だ。まず、みんなの前で罵倒され、忘れ物グラフに印がつけられる。忘れ物をしたものは授業を受ける資格がないと、机を廊下に出されていた。そして口をきいてはいけない、放課後に遊んではいけないというルールだった。毎日が孤独だった。

 

そのうち自然にいじめが始まった。それでも授業態度が悪いからいじめられても仕方がないのだ、ということになっていた。宿題をたくさん出す先生で、家に帰ると1、2時間はしっかり取り組まなければならない。だけどノートを開くと辛い気持ちがあふれてきて、宿題いやだーっと叫んでいた。親はそんな私を叱りつけた。宿題をきちんとやりなさいって。

 

担任から親へは、何度も苦情がいっていたらしい。忘れ物をする、授業態度が悪い、家庭のしつけがなっていないんじゃないですかって。恥をかかされた、しっかりしなさいと、また叱られる。

 

確かに、今でも考え事をしていると、椅子を前後にゆらしてしまうし、ペンはくるくる回ってしまう。体はねじれては戻り、気がつくとへんてこな格好になっている。これが不真面目で不愉快に思えたのだろうか。

 

そして授業はさっぱりわからない。これは今でもそうなのだけど、話し言葉で説明をうけると、ふっと集中力が切れる瞬間があって、そこからしばらく何を話しているのか理解できなくなる事がある。その上どういう訳か、話の内容が矛盾しているとすぐに気がついてしまう。これを気になって質問すると「何様だ!」と怒られる。しかし教科書や本は理解できるし読むことができる。

 

一日中さっぱりわからない呪文を聞いていると、だんだん眠くなってしまう。寝るとこれまた怒られる。だけど何故だかテストの点は悪くない。いい点だったはずなのに通知表の評価が悪くて、抗議しに行った事があった。授業態度も点のうちだということだった。

 

どうしてこんな簡単なことができないんだ。お前はバカか。有害だ、早く死んだ方がいい

 

酷い言葉を投げつけられても、自分が悪いから仕方がないんだと思っていた。死ななかったのは本を読んでいたおかげだ。何かが変だ、おかしいぞ。いつかここを出ていくんだ。それだけが希望だった。犬を飼い始めたのもよかった。どんなに酷い目にあって、友達がいなくても、犬は毎日私が帰ってくるのを全力で喜んでくれた。

 

修学旅行が辛かった。3泊4日、誰とも話さなかった。私の隣はいつも空席だった。眠る時はすみっこでひとりぼっちだった。ワイワイ楽しそうにしている中で、ふとんを被って早く終わるように願った。

 

そうして義務教育がようやく終わり、高校生になり、やっぱり同じ毎日の繰り返しで・・・ある時、もう義務教育ではないんだから、いつでも退学していいんだ!と聞いた時、そうだ、行かなくていいんだと、その時パーっと目の前がひらけた感じがした。その場で退学届けを出して、いろいろあったけどすごくホッとした事を覚えている。

 

大人になって振り返ってみるとあの空間の異常さに気付かされる。

 

普通の、良心的な先生であれば、忘れ物が多いからといって、他の生徒から孤立させたり、いじめを煽ったりはしない。ましてやそれを正義などと言ったりはしない。

 

いま、幸いにして就労支援に通ってみて、私に必要だったのは、穏やかな人間関係の中で自分なりのペースで、関係の作り方を身につけていく事だったんだと思う。時間がかかるかもしれないし、多少イレギュラーかもしれないけれど。。。

 

孤立させ、吊るし上げる事から、良好な人間関係の結び方を学べるわけがない。

 

どうしてそう思うか、私には理解できないんだけど、そうやって追い詰める事が正義だって思っている先生が少なくないんです。不良品を取り除くように、雑草を抜くように。件の先生は、規格におさまる子供に対しては親切で面倒見のよい先生でした。みせしめの意味もあったのだと思います。

 

それにしても、どうしてこの話をカウンセラーにすら、言えなかったのか。言えば大変な事になる、親に実態がわかったら酷い目にあう、信用できない。なぜそう思い込むようになったのか。今日は遅いのでこの辺で。また時間のある時に紐解いてみたいと思います。