ゴッホ展にいってきました。
子供の頃から協調性がなくって、人間関係に失敗しては放浪し、、、
ゴッホさんのこと、他人事と思えない私です。
ゴッホ展に行ってきました♫
— ろば耳@ADHD (@robamimim) October 29, 2019
子供のころから協調性がゼロ、10代20代で転職ばかり、どこでもうまく行かなくて、絵に天職を見いだすって、、、わかりみしかない。
画家やってたの、10年たらずの事なのね。最初のゆらゆらした感じの絵が、力強くカラフルに踊りだす。
がんばって見に行ってよかった! pic.twitter.com/BNYMzCxvXm
雨は降るし、だるくて起きられないし。時間の無駄かな辞めようかって思いましたが、頑張って行ってよかった!うまく行かない人生をどうしたらいいか、考える良い時間になりました。
ゴッホの人生、あらすじ。
- 1853年3月30日 生まれる。
- 子供のころから協調性ゼロ。学校をさぼって山でぼーっとしていた。
- 10代20代で就職するも、人間関係がうまくいかなく失敗しては転職、挫折。
- 難関校を目指すも勉強が手につかず挫折。
- 社会の理不尽に怒ったのにまったく通用せず挫折。
- 世のため人のためになろうと、弱者の味方になろうとしたのに反発されて挫折。
- 絵描きになろうとがんばるも師匠と喧嘩して逃げ出す。
- ストーカーやって振られて村八分。逃げ出す。
- シングルマザーと同棲するも毎日喧嘩ばかりで放り出す。
- 絵を描いていたらモデルを暴行した疑惑で村八分。逃げ出す。
- 弟の家に転がり込むが、毎日ケンカばかりで同居解消。
- すてきな田舎に移り住む。シェアハウスを始めるがトラブル続きでやめる。
- 自傷がやめられずついに左耳を切り落とす。
- 精神病院に強制収用される。また絵を書き始める。
- お気に入りの田舎に移住する。だんだん評価されるようになる。
- 1890年7月29日、銃で撃たれて、あるいは自殺でなくなる。
なかなかのハードモード人生ですよね。。。
ゴッホの人生が辛すぎる。
がんばってがんばってがんばっているのに報われない。
それがどうしてか分からない。周りの人たちと噛み合わない、何をやってもうまくいかない。だけど絵だけは答えてくれる。
初期の作品は、なんだかゆらゆらしてパッとしない感じでした。
苦しみを描いた作品が多く、抑圧され、部屋に飾ったら今日あった悪いことを次々思い出してしまいそう。
同時代の他の画家の絵は、ふんわりして可愛くって素敵。
この中でひたすら鬱絵を描いていたとしたら、浮いていたんだろうなあ。。。
会場には絵と共に、ゴッホの手紙もたくさん紹介されていました。
これもまた、苦しくて、どうしようもない嘆きばかりです。
しかし「ジャガイモを食べる人々」では重っ苦しい画面の中に、あたたかなランプの光と、団欒のひとときが描かれていてほっとしました。ゴッホ自身もとても満足の出来栄えだとあちこちに手紙を書いています。
だけど、この絵は画商や友人にことごとく批判されます。
当時の批判は技術から人格まで容赦なく叩き潰すというもの。クソリプ職人もびっくりです。私だったら泣きますね。トラウマで絵を描くのが嫌になるかも。
でもゴッホは描いたんです。
その後もなんどもなんどもトラブルを起こし、追い出され、逃げ出し、挫折する繰り返しで。見ていて辛くなる絵が続きます。
鳥の巣。
放棄された鳥の巣を描いたものだそうです。
この卵は孵らない。どす黒い邪念が渦巻いています。怖い。
兄を助ける弟が不憫すぎる。
弟さん、貧しい暮らしの中から兄のゴッホに仕送りを続けて、何かあると押しかけられるは、尻拭いさせられるはで・・・兄以上に気の毒な人生を送る人です。
パリに移住してからは、だんだん絵が明るくなってきます。
印象派の影響を受けたということですが、語り合える友人と出会えたことで、明るい絵を描けるようになったんじゃないかなーと思いました。絵を買ってくれた「タンギー爺さんの肖像」のあたたかなこと。
絵を描くのに夢中になる日々でしたが、せっかく援助してくれていた弟テオとは、毎日ケンカばかり。限界になって、南仏の田舎に引っ越します。でも良かったみたい。のびのび絵を描いています。
ドヤ顏の男
自画像
フフーン♪って感じ?
ぼさぼさ頭の女の子
アルルの絵は、面白がって描いてた感じがしますね!
ここでアーティストのシェアハウスを企画するのですが、やっぱりケンカばかりになってやめてしまいます。
あーもう!130年前から歴史が繰り返しているじゃないかー!!!
よっぽどショックだったのか・・・青年時代から自傷がやめられないゴッホでしたが、ここでついに、自分の左耳を切り落とし。。。精神病院に強制入院させられてしまいます。
だけどここからの絵がすごいんです。
今回のゴッホ展で一番気に入ったのがこれ。
サン=レミ療養院の庭
帰りにミュージアムショップでボスターがほしいって思ったのですが、縮小されたらパッとしない感じでした。いいものなんですよ。なのにー!
ダイナミックに踊る糸杉!
やっぱりこの絵はいい!
自由気ままにダンスする糸杉。雲も風も笑っているみたい。
この頃のゴッホは狂っていたって本当だろうか。
自由気ままに振る舞うと、アイツ変だぜ狂ってるって言われてしまう。
ダイナミックに踊る筆を見ると、開放感と喜びに溢れているように見える。
狂っている方が本当の自分だとしたら、どうしてあげたらいいんだろう・・・と考えてしまいました。
夕方の松の木
この絵がすごいのは、縮小してもグッとくる感じが衰えない所です。
しかしなんだか不安になる感じです。。。
そうです、なんだかこの絵に似ていませんか。
ギャース!!!
1893年作なので、影響あったのかも???
華やかそのもの、薔薇。
こんな幸せそうな絵を描くようになったんですね。
素敵な絵を描く日々でしたが、転院先のオーヴェルにて事件に巻き込まれたか、あるいは自殺で亡くなってしまいます。
はあああ・・・・とんでもなくハードモードな人生でした。
ふだん自助会で会って悩みをシェアしても、生まれてから死ぬまでをこれほどあぶり出すことはないです。なので、こうしてうまくいかない人生を一通りなぞるというのは、貴重な機会と思いました。
Wikipediaの「フィンセント・ファン・ゴッホの作品一覧」
今回ブログを描くのに画像を探していたら、Wikipediaの一覧がわかりやすくて良かったです。
ものすごい作品数で驚きます。油絵を1日1枚ペースで描き、その間に大量のスケッチ、水彩画を書く。絵を描く以外の事はなんにもしないレベルですよね。
いま私は家事に3時間、セルフケアに3時間、仕事に8時間、睡眠に8時間、ネットやまんがに2時間のペースで生きています。これ全部放り出して「絵を描くー24時間」×10年間。
普通に生きることが負担なのが分かってきたので・・・ゴッホみたいに生きたらどうなるんだろう?と考えてしまいます。
会場はわりとリラックスした雰囲気で、写真はNGですがメモはOK。
障害者手帳があれば同行者一名まで無料ですので、生きづらさを感じている方はぜひ。130年前に仲間がいたんだって気分に浸りましょう。